【要約】圧倒的消費者視点【USJを劇的に変えた、たった1つの考え方】

ライフハック

今回紹介する本は、森岡毅著「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方―成功を引き寄せるマーケティング入門」です。

P&GやUSJでマーケティングを担当してきた森岡さんによる、マーケティングの入門書になります。

大学進学を控えた娘さんに向けて書かれた本なので、とても読みやすい本になっています。

マーケターだけでなく、ビジネスで成功したいすべての人に「マーケティング思考」は重要だと、森岡さんは言います。

その言葉の通り、本書ではマーケティングのことだけではなく、キャリアアップについても書かれています。

以前、紹介した「ドリルを売るには穴を売れ」がマーケティングの超入門書だとすれば、本書は2冊目の入門書として最適です。

▼「ドリルを売るには穴を売れ」の要約はこちらから。

それでは、よろしくお願いします。

たった1つの考え方とは

まず、本書のタイトルである「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」のネタバラシをします。

その考え方とは、消費者視点です。

商売をする企業が、消費者視点を持つことは至極当たり前のことですが、日本企業の特性上それは難しいのです。部署間で複雑に絡み合う利害、技術志向、終身雇用制etc…

森岡さんは、USJで消費者視点を取り入れたマーケティングを行うことに奮闘しました。

マーケティングの本質とは

マーケティングって、なに?

そもそもマーケティングとはなんでしょうか?

森岡さんは、「マーケティングとは、商品を売れるようにすること」と定義します。

営業の仕事が「商品を売ること」であるならば、マーケティングの仕事は「商品を売れるようにすること」だと。

「売れる仕組みを作ること」

これこそが、マーケティングの本質だというのです。

売れる仕組みを作るには

それでは、売れる仕組みを作るにはどうすればよいでしょうか。

重要なのは、「消費者と商品の接点を制すること」です。

消費者との接点とは以下の3つです。

  1. 消費者の頭の中を制する
  2. 店頭(買う場所)を制する
  3. 消費者の使用体験を制する

「消費者の頭の中」は、認知度とブランド・エクイティー(消費者の頭の中にあるブランドイメージ)を高めることが重要です。

「店頭(買う場所)」は、配荷率(どれだけ多くの店頭で扱われているか)や適切な価格などを駆使して、消費者の目に入るところに商品を届ける必要があります。

「使用体験」は、商品価値を高めることで、商品のリピート率や購入頻度を高めることが重要になります。

目的>目標>戦略>戦術

マーケティングは、ある目的(例えば新商品でシェア率50%超える等)を達成するために使われる手法です。

その目的を達成するための資源を投入する的が目標(who)です。そして、その的に何を売るのかが戦略(what)になります。最後に、その戦略を実行するための具体的プランが、戦術(how)です。

戦略的的思考とは、

目的:Objective

目標:Who(ターゲットは誰か)

戦略:What(何を売るのか)

戦術:How(どうやって売るのか)

このように大きいところから順番で考えることができることをいいます。

ひとつずつ見ていきましょう。

戦況分析

目的を決める前に、重要なことがあります。それが戦況分析です。

戦況分析を行い市場構造を理解し味方につけ、それによって得られた情報資源を土台にして、目的を決める必要があります。なぜなら、市場構造に逆らうには、莫大なエネルギーが必要になるからです。

市場構造とは

どのような利害関係があるのか、どこを押せばどのように動くかなど市場全体がどのような力学で動いているのかを示す市場の仕組みのこと

戦況分析を行うためのもっとも一般的な視点は「5C」です。

  • Company(自社の理解)
  • Consumer(消費者の理解)
  • Custmer(流通など中間顧客の理解)
  • Competitor(競合の理解)
  • Community(ビジネスをとりまく環境の理解)

①Company(自社の理解)は、自社の経営方針や自社が持つ資源の把握、強みや弱みの理解を指します。

②Consumer(消費者の理解)は、消費者を年齢や性別によって分けること(セグメンテーション)ができているかや、消費者自身が気づいていない隠された事実(消費者インサイト)に気づけているかなどです。

③Custmer(流通など中間顧客の理解)は、取引先の強みや弱みを理解しているかが重要です。

④Competitor(競合の理解)は、広い意味での競合の理解ができているかがカギになります。例えば、セブンイレブンにおける狭義の競合は、他のコンビニですが、お昼ごはんをめぐる争いという広義では、マクドナルドや吉野家も競合になります。広義の競合を知るには、自社の商品の価値はなんであるかを的確に理解しておく必要があります。

⑤Community(ビジネスをとりまく環境の理解)は、景気や世論など自社ではどうすることもできない社会的な要因のことをいいます。最近では、新型コロナウイルスもそうですね。ここで重要なのは、そのような要因をあらかじめ予見しておき、予防しておくことです。

目的の設定

戦況分析を踏まえて、目的の設定を行いましょう。そのさいに注意するポイントは、3つです。

  1. 実現可能か(ギリギリ届く高さ)
  2. シンプルさ
  3. 魅力的な設定か

単純ですね。この3点を意識すればスタッフの士気を高めることができ、経営資源を有効に使うことができます。

目標の設定―誰(WHO)に売るのか?

すべての消費者のニーズを満たすのには無理があります。そのため、消費者を選ぶ(ターゲティング)必要があります。

ターゲティングの方法は、さきほど述べたように消費者を性別や年齢で分けるセグメンテーションがあります。また、中長期的にブランドイメージを植え付ける戦略ターゲットや、重点的に狙うコアターゲットを定める必要があります。なにより消費者を理解することが重要です。

戦略の設定―何(WHAT)を売るのか?

顧客がドリルを買うとき、顧客は何を求めているのでしょうか?答えは、穴です。ドリルを買う顧客にとっての価値は、ドリルではなく「穴」なのです。

顧客にとっての価値を、ベネフィットといいます。

自社の商品が、ベネフィットを満たしているのかを常に考える必要があります。

われわれが売るべきものは、顧客の欲求を満たすものでなければなりません。

戦術の設定―どのように(HOW)売るのか?

ここで使われるのは「4P」です。

  • Product(製品)
  • Promotion(広告)
  • Place(販路)
  • price(価格)

顧客のベネフィットを満たす商品を、広告を通して知ってもらい、適切な販路で、適正な価格で消費者に届ける必要があります。

▼ベネフィットと4Pについては、こちらに詳しいです。

まとめ:圧倒的消費者視点でマーケティングせよ

森岡さんはいいます。

「WHO、WHAT、HOWがうまく揃えばビジネスは爆発する」

「ドリ穴」の佐藤義典さんも「強い戦略は美しい」と表現していました。

また、この2冊というよりおそらくマーケティング本すべてに共通するのが、「圧倒的消費者視点」なんですよね。

「ドリ穴」と本書の2冊でマーケティングの基本でありながら本質的な部分は十分に網羅されているのではないでしょうか(読む順番としては、ドリ穴⇒本書をおすすめします)。

ここでは、紹介しきれなかった戦略やマーケターのためのキャリアアップについても書かれています。

みなさんも、ぜひ手に取ってみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました